Scrap and Build

Scrap and Build

ゴミになること

牧野駅前のシンボル的商業施設『ヤン・プラ』の解体が進んでいます。
三月にゴルフ場側、つまり裏側から眺める機会がありました。
ボーリング場として親しんだ、巨大なコンクリートの塊が、消しゴムで強くこすった時のように暴力的に消えていくありさまは、切なくもあり感動的でもありました。
しばらく空き家になっていたギャラリーのお隣さんも解体作業が始まりました。ビルではないにしてもそうとうな廃材が出るようです。柱や壁土が次々とトラックの荷台に積みあがっていきます。
ひとつの家庭の思い出の空間が、その空間を形づくっていたすべてのものが、情感をスッパリ切り落とされた『廃材』という言葉でひとくくりにされて、トラックの荷台に放り上げられていきます。
破壊は創造の母である、とはいうものの一抹の哀愁無きにしも非ず、です。

跡地に何が建つのか分かりませんが、ひとつの時代が終わる、ということでしょう

アートギャラリーまなりやの正面は、今こんなことになっています

解体作業を眺めた後に、自転車置き場のコンクリートの亀裂に目が留まりました。なんにでも『美』を感じてしまうのは精神の廃材化か?



アートギャラリー まなりや
大阪府枚方市。京阪本線 牧野駅から徒歩3分のアートギャラリー。

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